2012年01月23日

【コラム】李大統領支持勢力は「廃族」として反省を:朝鮮日報引用

【コラム】李大統領支持勢力は「廃族」として反省を

金昌均(キム・チャンギュン)論説委員
 2007年の大統領選挙が終わってからわずか1週間後の12月26日。盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の中心的側近だった安熙正(アン・ヒジョン)氏は、自分のブログに次のような記事を載せた。「親盧(盧前大統領に近い勢力)と呼ばれてきた私たちは、廃族です」というタイトルの記事で、安氏は「民主改革勢力と呼ばれてきた私たちの勢力が、私たちの代になって四分五裂、支離滅裂な結末を見せることになり、伏して罪の許しを請わねばならない」と書いた。廃族とは、先祖が国に対して犯した大罪のために、子孫が官位に就けなくなった、呪われた一族のことを指す。安氏は、「親盧」勢力が長期にわたり政治的役割を果たせずにいるため、廃族といわれても返す言葉がない、と嘆いたわけだ。


 廃族という極端な表現まで登場したのは、当時の大統領選の結果が、親盧派にとって極めて厳しいものだったからだ。当時の政権与党から立候補した鄭東泳(チョン・ドンヨン)氏が獲得した票は617万票だが、ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)氏(現大統領)は1149万票で、532万票もの差がついた。02年の大統領選挙では58万票差で勝った進歩陣営が、それから5年でほぼ600万票を取り逃すという結果になったのだ。過去最大の票差だった194万票差(1987年大統領選)と比較してみても、最悪の惨敗だった。李会昌(イ・フェチャン)候補がもう1人の保守系候補として出馬し、保守系票の365万票をさらったことまで考慮すると、進歩陣営の得票は保守陣営の半分にも及ばなかった。


 大統領選の1カ月後に開かれた進歩陣営のセミナーでは「全斗煥(チョン・ドゥファン)時代以降、最大の危機」という言葉が聞かれた。同年4月の総選挙では299議席中240議席が保守陣営に奪われるだろうという、自虐的な見解も出た。進歩派同士で集まると「再び政権を取るには10年かかる。いや、もっとかかる」という危機意識をそれぞれが訴えた。


 15日の民主統合党創立大会の指導部の選挙では、親盧の韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相と文盛瑾(ムン・ソングン)氏がそろって1位・2位を獲得した。9人の候補に占める2人の得票を合わせると、40%になる。韓明淑代表は「全身を投げ打って朴槿恵(パク・クンヘ)氏の政権獲得を阻止する」と語り、文盛瑾最高委員は「4月の総選挙で多数党になれば、李明博大統領を弾劾する」と語った。野党側から出ている大統領選レースの走者のうち、トップは盧前大統領の「永遠の秘書室長」こと文在寅(ムン・ジェイン)氏だ。また10年6月の市・道知事選挙では、「左煕正、右光宰」といわれた盧前大統領の側近の安煕正氏と李光宰(イ・グァンジェ)氏がそれぞれ忠清南道知事・江原道知事に当選し、「リトル盧武鉉
」こと金斗官(キム・ドゥグァン)氏が慶尚南道知事に当選した。子々孫々に至るまで士官への道を閉ざされたはずの親盧派が、わずか4年で、赤じゅうたんの敷かれた政治の大舞台に次々と復帰している。

親盧派がこれまで政治をうまくこなし、点数を稼いだわけではない。李明博政権の余りにもつたない政治を見て「5年前の方が今より良かったようだ」という心理が広がったのだ。昨年10月のソウル市長補欠選挙に出馬した「親李」(李明博大統領に近い)の代表、ナ・ギョンウォン候補は、得票率でみると7ポイント差で敗れた。02年大統領選の際、ソウルで李会昌候補が盧武鉉候補に敗れた時の得票率差と全く同じ数字だ。親盧派が、02年の大統領選で勝利しながら、それからわずか5年後の07年大統領選で惨敗したとするなら、親李派は、07年に530万票差で圧勝してからわずか4年で、02年にハンナラ党が60万票差で敗れた時と同じ状況に戻ったわけだ。親李派も、およそ600万票を失ってしまったことになる。


 親李派は、07年大統領選の勝利をただで拾ったも同然だ。10年間に及ぶ進歩左派政権に懲りた有権者は、右派からどんな候補が出ても支持するという心の準備ができていた。そうして10年ぶりに右派陣営に渡った政権が、親李派から民心が離れたことで、わずか5年で再び左派の手に戻ろうとしている。李明博大統領を推して当選させた右派の支持層は「やっと手にした政権なのに」と腹を立てている。


 こうなると、親李派側から「私たちが廃族です」という反省文が出るのが正常な姿だ。しかし、李大統領の側近の誰かが、わびる様子を見せたという記憶はない。親李派の幹部たちは、今年4月の総選挙に出馬するつもりで、早くから大統領周辺を行脚した。それも、国会議員の金バッジを簡単に付けられる(与党が当選しやすい)首都圏のハンナラ党優勢地域や、嶺南(慶尚道地方)周辺を物色している。さらに、ハンナラ党内の親李派勢力は、朴槿恵委員長が率いる非常対策委員会の活動をけん制している。非常対策委員の辞任を促したことも何度かあった。非常対策委の活動に、さまざまな問題点が表れているのは事実だ。しかしそうだとしても、ハンナラ党をこんな境遇に押しやった親李派が、是々非々をう
んぬんしている場合ではない。


 4年前のちょうど今ごろ、李明博政権が発足した。そのころ、李明博大統領の側近たちは、粗野なところがなく堂々とした姿を見せていた。自分たちは古い政治勢力とは根本的に違い、汝矣島(ソウル市永登浦区。韓国の国会議事堂の所在地)の政治を刷新するという意欲に満ちていた。しかし親李派は韓国政治を荒廃させ、政治がどれだけ重要かということを逆説的に悟らせた。親李派は、金バッジを付けたいと欲を出す前に、そして朴槿恵氏寄りの非常対策委員会と神経戦を繰り広げる前に、まずは4年前自分たちを全面的に支持してくれた有権者に対し「こんなことになって面目ない」と許しを請わなければならない。


金昌均(キム・チャンギュン)論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
posted by poconyan at 18:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/248085088
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック